去る2022年に、福山・尾三地区にある高校の大学合格実績に関する記事を書きました(過去の記事はコチラ)
あれから3年余り、その間コロナ禍があり、また高校によっては定員の削減などもあったことから、最新のデータに基づき、大学の合格者数や合格率を再検証してみました。
今回分析の対象とする学校は福山・尾三地区にある公立高校9校と、私立高校5校です。
合格者数に関しては、比較の為に、広大附属福山と県立広島高校のデータも併記しました。
分析の方法ですが、各高校がHP上で公表している、2024年度大学別合格者数のデータを用いて、各大学群の現役合格者数を算出しました。
分析対象は国公立大学のみとし、これらを
最難関大
難関大
広島・岡山
中四国地方中堅国立大
の4グループに分け、現役合格者数と1学年平均生徒数に対する構成比率を算出しました。
各大学群に属する具体的な大学名については、ブログ一番下に載せておきますので、ご参考になってください。
大学群別現役合格者数
合格者数の一学年に占める割合
以前のブログでも申し上げましたが、大学の合格実績そのものが学校としての優劣を決定づけるものでは断じてありません。
それでは、大学合格実績とは何か?
非常に荒っぽく申し上げるならば、高校入学時に広島大学を志望していたAさん(仮名)が、
実際に広大に合格する確率の目安
だと言えます。
たとえば、尾道北高の場合、広島大・岡山大以上の難関大に合格できる確率は、
14.4% = 4.4% + 0.6% + 9.4%
だと考えられます。
人数ベースで言うと、尾北なら学年で最低でも50位以内には入っていないと、広島大や岡山大を狙うのは厳しいと言えるでしょう。
同様に、誠之館の中で広島大や岡山大以上を目指すのであれば、学年100番以内はキープしたいところかも知れません。
令和に入り、少子化がますます進む一方で、先行きの不透明感からか、大学進学を目指す高校生の人数はほとんど変わっていません。
学生数の減少により深刻な経営危機に陥る大学がある一方で、難関大の人気は衰えるどころかむしろ競争が激化しています。
高校受験の場合、平均以上の学力の子であれば、中3の夏に勉強するだけで偏差値が一気に上がりますし、よほどの難問を除けば大抵の問題は解けるようになります。
特に当塾のある尾三地区で言えば、公立高校の志願倍率も低いことも相まって「北」とか「東」とか適当に方角を唱えていれば、少々学力が不足していても希望する高校に合格してしまうという現実があります。
その結果、悪い意味での成功体験、自信過剰を身に付けた生徒を量産してしまっているように思えてなりません。
いつも言っていますが、高校受験と同じノリで大学受験に臨むと、100%失敗します。
難関大受験には「ワンチャン」も「あわよくば」もありません。
高校入学時から周到に準備を重ねてきた生徒が、順当に志望校に合格していくという厳然たる事実があるのみです。
Stop chasing the rainbow.
Face reality.
最後に、各大学群に属する大学名(略称)を下記に列記しておきます。
ただし、このリストから漏れた大学にも素晴らしい大学は沢山あります。
たとえば、国立大ですと横浜国立大や九州工業大、公立大ですと都立大・大阪市立大学・神戸市外国大学などは、難易度的に言って準難関大以上といって良いでしょう。
また、私立大学については今回分析対象からあえて外しましたが、慶応大や早稲田大、私立医学部なども、合格するためには相当高い学力が求められます。
まだ志望大学が決まっていない中高生の皆さんは、「周りがみんな○○大志望だから」とか「先生が○○大を勧めるから」などと短絡的に構えるのではなく、是非ともさまざまな選択肢を検討してみてください。
【最難関大】
東大、京大、一橋大、東工大
国公立医学部医学科
歯学部、薬学部、獣医学部
【難関大】
北大、東北大、名大、阪大、九大
神戸・筑波
(医歯薬学部を除く)
【広・岡】
広島大・岡山大
(医歯薬学部を除く)
【中四国地方中堅国立大】
愛媛大・島根大・山口大
(医歯薬学部を除く)
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